訪問時期:2024年7月
石田尚志の展覧会が開催されているので、神奈川県立近代美術館 葉山を訪れた。
葉山へは例によってタイムズカーシェアで車をレンタルして行った。
葉山は海だけでなく小高い山に囲まれているダイナミックな地形で、風光明媚な場所だなと思う。
このあたりにセカンドハウスでも持って週末に外車で通ったりする身分になりたいところだが(遠い目・・・)
さて、石田尚志展ですが、なんと撮影OK!とはいえ映像作品が多いので、静止画では魅力が伝わりにくいのは悪しからず。
今回最も気に入った作品は「夜の海」という2024年の新作。窓とランプの2つの変化で見せていく映像作品です。窓がWindows10のロゴマークに見えて仕方がなかったのはここだけの秘密だ。
他にも映像作品は全て見ごたえがあり、展示室の高い場所で回転しながら映し出される「渦巻く光」(2015)、一際暗い部屋でドラッギーな視覚体験の「絵と窓の間」(2018)などは特に気に入った。
こちらは「正方形の窓」(2015)という映像作品。珍しい縦型画面の作品はスマホを意識しているかのよう。TIKTOKなんかでバズりそうだけど、著作権が問題になるな。
窓がある展示室では製作中の作品があった。
この窓と石田尚志の作品は相性が良さそう。完成形が気になる。
映像作品だけでなく、絵画がたくさん展示されていた。その中でも気に入ったのは、こちらの「10枚のドローイング」という2022年~2023年の作品の一点。小さいサイズながらも世界の広がりを感じさせる。
他はインスタレーションや昔の映像作品なども展示されていた。「フーガの技法」(2001)は10年以上ぶりくらいに観たけど、いまのデジタルな手法との差に驚いた。
鑑賞後は、敷地内の庭園をちょっとだけ散策。一色海岸を眺めたりする。
神奈川県立近代美術館 葉山は車で行くと駐車料金が気になるので、電車とバスで行った方が良いかなと思った。そこまで大きな金額ではないのですが、時間がつい気になって、気を取られてしまう。でも車のほうが楽だしスムーズなのよね。
石田尚志展はできれば会期中に再訪したい。8月10日頃に発売予定という図録も気になる。
石田尚志 絵と窓の間
会場 神奈川県立近代美術館 葉山
会期 2024年7月13日(土曜)– 9月28日(土曜)
休館日 月曜(7月15日、8月12日、9月16日、9月23日を除く)
開催時間 午前9時30分 – 午後5時(入館は午後4時30分まで)
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition/2024-ishida-takashi
追記
訪問時期:2024年9月
会期終了近くになって神奈川県立近代美術館 葉山を再訪して、石田尚志展を鑑賞した。前回の反省より車ではなく電車とバスで訪問。JR逗子駅の前には葉山方面のバスが止まっており、海沿いの車窓を眺めなから、狭い葉山の道を突き進むバスの運転手の技術に感嘆しつつ、美術館前のバス停で下車。スムーズな移動だった。
今回は窓から外光が差し込む展示室3bで公開製作中の作品の進捗を見るのが楽しみの一つだったが、その新作の仮編集バージョンの映像作品が公開されていた。
展示室3bに差し込む光を上手く利用した映像になっており、美術館の展示室とのコラボが見事にはまっている。終盤で絵が動かず、光だけが動く夕日の場面は叙情性を感じさせて新鮮だった。最終完成版が非常に気になるところ。
映像が前提とはいえ、静止状態でも訴求力が高い。
図録は現金のみ使用可のため、現金の持ち合わせがなくて購入できず、後ほどAmazonで購入することになった。パラパラマンガのようになっていて、映像作品を疑似体験できるという面白い試み。
ちなみに現金がないと100円玉を使うロッカーも使用できない。受付で荷物を預かってもらうことで何とかなったけど、図録も買えないし現金偏重主義みたいなのを感じて辟易した。欧州の美術館のようにロッカーで使用するダミーコインみたいなのがあればいいのにと思った。
隣接する葉山しおさい公園の美術館側入口も現金のみ使用可で膝から崩れ落ちそうになった。正面入口でキャッシュレス使えたけど。
◆石田尚志 絵と窓の間 Ishida Takashi: Between Tableau and Window