訪問時期:2022年4月

一泊二日の福岡滞在で宿泊したのは、グレートモーニングというホテル。

その名の通り、最高の朝を迎えるために、十分な睡眠と休息が取れるよう、建物や設備、備品に異常なこだわりを発揮した唯一無比のホテルになっている。

私は福岡へ行く直前でグレートモーニングの存在を知って、これは面白そうだ!と思い、直感的に予約した。

それは大正解だった。実に画期的なホテルだった。

さて、グレートモーニングの前にやってきた。

中州を散策しててそのまま歩いてきたけど、空港から地下鉄で4駅の中洲川端駅からも徒歩5分ほど。中心部に近くていい立地だ。

2018年11月開業ということで建物はまだ比較的新しい。

館内に入ってチェックイン。

チェックイン時に朝食の希望を聞かれるのだけど、その選択肢が以下の二つ。

  • 発酵玄米の和食
  • グルテンフリー米粉パンの洋食

何よりグルテンフリーのパンを提供しているのに驚いた。すげー、ホテルの朝食で初めて見た。

スタッフから建物の説明も受けて、外壁とか断熱にこだわっていて、魔法瓶みたいな造りになってますというのが印象的だった。

あとウェルカムドリンクでワインやコーヒーをサービスしているのだけど、私は飲まないのでパスした。

写真に写っているのは、1階のロビーの奥に鎮座するF-CON。グレートモーニングの目玉となる空調システム。このF-CONのおかげでエアコンがないホテルになっている。

エアコンが無くエフコン(F-CON)がある。字面は似ているけど、内容は大きく異なる。

1階のロビーの奥にあるのはビンテージのオーディオ。

ラックスマンの真空管アンプにJBLのスピーカーでレコードを流していた。

プレイされているのはノラ・ジョーンズ「Come Away With Me」。ホテルの落ち着いた大人の雰囲気にとても似合っていた。

他に1階にはホテルオリジナルのシャワーヘッドや歯磨きペーストなどが販売されているショップもある。

エレベーターで5階に上がり、部屋に入ったところ。

今回宿泊したのはデラックスダブルルーム。

入口のドアを開けると小さな部屋になっていて、荷物を置いたり腰掛けられる小さな椅子が置いてある。ちょっと腰掛けたり、靴ひもを結んだり、荷物を置いたりするのに便利。

寝室の前にもう一つドア、下にはにスリッパが入った袋。

ドアが二つあるので廊下のノイズを遮断。もともと静かな環境がますます静かになる。

スリッパは厚みのあるふかふかなタイプで履き心地良かった。細部に至るまで手抜きなし。

部屋に入ったところ。

地味に見えるかもしれないけど、質感と空気感がとても良い部屋。

奥にぼんやり見える日差しを浴びた植物がまた良い。

写真より実際のほうが断然良いのだけど、なかなか伝わりくいかも。

ベッドの様子。

このベッドが寝心地最高であった。

スプリングを一切使用していないベッドとのことで、不思議な寝心地。

このマットレスは自宅にも欲しい。

グレートモーニングのオリジナルマットレスみたいだけど、Webで見てみたらイワタのラークオールがベースになってるのかな。

あと、ベッドサイドに電源コンセントはあるけど、USBコンセントはなかった。今時のホテルならUSBコンセントはあっても良かったな。

デスク回り。そこそこ広いので、いろいろ作業も可能。

私はデスクライトをレンタルして勉強してた。最近はホテルで勉強がマイブーム。

飲料水はビンで提供。

グレートモーニングのWebサイトによるとこちらのミネラルウォーターも最高級の水だそう。私のレベルではそこまで体感はできなかったけど。

https://hotelgreatmorning.com/en/promise/

ベランダの窓はなんと二重窓!特に騒音がうるさい地域でもないのに。

部屋の居心地の良さはこんなところにも現れている。

二重窓は断熱や防音に優れていて、とても良い。

部屋の一番の目玉がこの入口そばにある冷暖システムのF-CON。

F-CON内を流れる水の放射熱で温度をコントロールする空調システム。なので、部屋にはエアコンがない。

よって、エアコンの音がしないので静か。空気が動かないので埃が舞わない、乾燥もしないと良いことづくめ。

特に音がしないのは驚異的で、最初部屋に入った時、あまりに静かでびっくりした。

よく耳をすますと水が流れるような低い音が聞こえるので、完全な無音ではない。けど普通の部屋より断然静か。まるでノイズキャンセリングヘッドフォンをしている状態みたいだと思った。

この空間性は写真じゃ絶対に伝わらない。ぜひ体感してみてほしい。

ベッドのサイドにあった説明用紙。

最高の一日は上質な睡眠からというコンセプトに深くうなずく。

F-CONの説明やベッドの説明。

部屋の壁は漆喰や珪藻土にこだわったとのこと。

ホテルは自然素材を使う事にこだわりました。壁や天井には漆喰や珪藻土を使用。室内の余分な水分を吸収し、湿度を最適な状態に調節してくれます。また、珪藻土の細かい無数の孔は呼吸をしていて、においを吸着し、清浄にして戻してくれます。

https://hotelgreatmorning.com/en/promise/

漆喰や珪藻土のおかげで、大げさではなく、館内で済んだ空気に包まれているのを実感できる。静寂さも感じられ、滞在するだけで落ち着きとリラックスに身を包まれる。

バスルームはユニットバス。

グレートモーニングの唯一のウィークポイントがバストイレ別ではないこと。

もう一つグレードが高い部屋だとバストイレ別になっているけど、最近の新しいホテルは最もグレードが低い部屋でもバストイレ別なのが標準だと思っているので、そこは残念。

まあ、けど広めのユニットバスなんでそこまで圧迫感はなかった。

なにげに凄いのがこちらのシャワーヘッド。3種のセラミックボールを通すことで岩盤から湧き出るような活水を再現しているそう。ビジュアル的なインパクトも大きい。

このシャワーヘッドで3種類のシャワーが浴びれる。うち一つはミストシャワー的な柔らかい霧のようなシャワーで、非常に爽快だった。こちらもぜひ体感すべきもの。シャワーヘッドは1階のショップで販売していて、確か2万円弱くらいだったと思う。

それと、写真を撮り忘れたけど、全成分が天然素材由来で食べられるほど安全という歯磨きペーストもとても良かった。17Gと量も結構あったので、自宅に持ち帰って残りを使用している。歯磨きペーストはもちろん1階のショップで売っている。60Gのが2000円くらいで売ってたと思う。

そんな感じで、居心地と快適さの追求には抜かりがないのがグレートモーニングだ。

翌朝の朝食。部屋まで配膳してくれる。

選んだのはグルテンフリー米粉パンの洋食

味はもちろんのこと、見栄えも良いし、バランスも良い。完璧な朝食となっている。

朝食の説明書き。

米粉パンもさることながら、ジャムやサラダ、グラノーラにこだわりを見せる。オニオンスープも美味しかった。

和食の発酵玄米のほうも気になるね。


まとめ

滞在中は感嘆の嵐だった。

ホテルの価値が部屋での滞在とするならば、グレートモーニング以上の場所は存在しないのではないか。そう思えて仕方がない。

インスタ映えには欠けるけど、身心が浄化されるような最高レベルの空間性。何よりF-CONの効果が絶大。

福岡には他にも興味深いホテルがあるけど、早くもまたグレートモーニングに泊まりに行きたくなっている。

惜しむらくは福岡にしかないことで、これは東京にもできてほしい。馬喰町あたりにオープンしないだろうか。絶対に評判になると思うけどな。

写真映りが一見地味だからかあまり知れ渡っていない気がするけど、もっと人気が出て然るべきの内容。コスパも良いので、採算度外視で運営しているのだろうかと疑問に思うほど。他に宿泊客を見かけなかったので、いつまで営業しているか気がかりではある。

とにもかくも、福岡に行ってまで泊まる価値はあるし、他に類を見ないタイプなのは間違いない。少し時代の先を行ってると思う。