訪問時期:2025年2月

パサデナにはノートン・サイモン美術館という個人コレクションが充実した美術館があります。ふらっといったら思いのほか見ごたえあって楽しめました。

ノートン・サイモン美術館の入口です。コロラド・ブールバード沿いにあり、オールドパサデナから徒歩圏内です。2025年1月より建物と敷地の外装部分における改修工事を行っており、庭園など工事中で見れなかった場所があったのは残念でした。なお工事の完了時期は未定とのこと。

駐車場にもパブリックアートがあります。奥に見える山の緑が少ないのは大きな被害をもたらした2025年1月の山火事の影響なのだろうかと考えました。Google Mapで見ると普段はもう少し緑があるように見えます。

ここからは館内で気になった作品を順に紹介します!

Liubov Popova 「The Traveler」 (1915)

リュボーフィ・ポポーワはロシア・アヴァンギャルド、ロシア構成主義を代表する画家です。Webで見たところ他の作品も印象的です。カンディンスキーしかりマレーヴィチしかりこの時代のロシアの作家が印象に残ることが多いです。

Ellsworth Kelly 「Red Orange White Green Blue」(1968)

エルズワース・ケリーはついチェックしてしまいます。

ワシリー・カンディンスキー 「Heavy Circles」 (1927)

今回最も衝撃を受けた作品はこちらのカンディンスキーです。量子コンピュータの世界を表現しているかのように感じました。

同じくカンディンスキーで「Open Green」 (1923)。

モダンで現代でも十分に通用するセンスですね。カンディンスキーは頭のネジが一本外れている気がします(もちろん良い意味で)。

サム・フランシス 「Basel Mural I」 (1956-58)

奥の部屋に飾られていた一際目立つラージサイズの作品です。

側面にもBasel Mural III, Fragment 1、Basel Mural III, Fragment 2が飾られており、サム・フランシスが満喫できる空間になってました。

Lyonel Feininger 「Near the Palace」 (1914-1915)

リオネル・ファイニンガーはアメリカの画家で、欧州では抽象画の先駆けとなったカンディンスキーと並び称される画家です。憂いを帯びたトーンが印象的でした。

ピカソです。

ゴッホです。3点とも生々しい筆致が強烈です。

ボナールです。

モネ「Mouth of the Seine at Honfleur」(1865)。

雲のあたりが気に入って長いこと眺めてました。

セザンヌ 「Farmhouse and Chestnut Trees at Jas de Bouffan」(1884-1885)

素朴で何気ないのに奥行きの深さを感じます。

レンブラントです。

絵画以外にも彫像などのコレクションも充実していました。


ノートン・サイモン美術館は質、量ともに豊富で見応えありました。ロサンゼルス訪問のついでにパサデナまで訪れる価値はありますよ。

https://www.nortonsimon.org/