訪問時期:2022年1月

日本橋兜町にあるK5に宿泊しました。

K5はかねてより気になっていたホテルですけど価格がちょっと高いかなーと思ってました。そしたら、Booking.comの無料アップグレードやGenius割引など駆使したら、非常にお得な価格で宿泊できることを発見。早速利用してきました。ありがとうBooking.com。

ちなみにBooking.comの部屋の表記は公式サイトの表記とはかなり異なっていて、どの部屋なのか分かりにくいので、自分で調べた結果をページの一番下に表でまとめてみました。もし間違っていたらすいません。

今回宿泊した部屋は、K5 Roomになります。Booking.comの表記だとスタンダートスタジオになります。

このK5 Room以上のクラスでないとK5の良さは堪能できないと言われている部屋になります。

日本橋駅から徒歩でK5にやってきました。重厚感がある外観です。

元は銀行の約築100年の建物をリノベーションしたそうです。

目の前には東京証券取引所があります。

周囲では兜町の観光ツアーをやっていて、近くにある銀行発祥の地などを説明していて面白かったです。K5についてもホテルにリノベーションされたと説明されていて、皆さんしげしげと観察していました。

受付でチェックインして、2階の部屋に向かいます。

ゴールドで内部を装飾されたエレベーターで2階に上がったところです。

廊下の曲線が回廊っぽさを演出しています。

メインの廊下も実にいい雰囲気です。

通るだけでテンション上がりますね。

廊下の窓側を撮ってみました。薄暗さと相まって映えてます。

部屋番号は5。

205とかではなく、ホテル全体で通しナンバーとなっているようです。

なので、レストランなどで支払いを部屋付けにするときも5とだけ書けばOKです。

部屋に入ったところです。

ソウルミュージックが聞こえてきます。

どうやら入室と同時にレコードの針が落ちるような仕掛けになっているようです。

この演出には心を打たれました。

デスクにあるレコードプレイヤーに駆けつけてみると、レイ・チャールズのレコードが回っていました。

流れていた曲はレイチャールズジョージア・オン・マイ・マインドです。

B面の最初の曲がジョージア・オン・マイ・マインドでしたので、わざわざB面をセットしておくところなど、K5のこだわりが感じられます。

ベッドの様子です。

ベッドを囲ったブルーのカーテンが幻想的な雰囲気を加速させます。

このカーテンは円形に自由に動かせますので、普段はどかしておいたほうが便利です。

しかし、カーテンの初期配置は部屋の魅力を最大限生かすよう深く考えられてます。

天井より吊るされたランプに焦点をあててみました。

棚の高いところにはJBLのブックシェルフタイプのスピーカーが見えます。

カーテンをどかしてみた部屋の全景です。

奥にソファが見えます。写真で見るより実際は広く感じます。

この部屋は4階の4.5mの高さがある部屋ではありませんが、天井も通常の部屋よりは高い感じなので、開放感があります。

床のむき出しの感じとか、大きめの観葉植物とか、あまり日本っぽくないセンスで、海外っぽいです。

ソファの様子です。

個性的なデザインですが、どちらも座りやすいソファでした。

こちらの一人掛け用ソファは一見ヘンテコですが、何気に座りやすいのがポイントで読書に向いてます。

ベッド裏のデスクです。

本も置いてありますが、セレクションがいまいち理解不能なセンスでした。

どっちにしろ本は持参するので関係ないですけど。

デスクにあったルームサービスのメニューです。

1FのSwitch CoffeeとBar Aoにオーダー可能です。

試してないですが、おそらくメニューにないものでも、カスタマイズしてくれると思います。Bar Aoでかなりカスタムしてもらいましたので。

プリメインアンプはTEACのAI301-DAです。

レコードプレーヤーはSONY PS-LX310BT。フルオートタイプですので、終わったら針が戻ります。Bluetooth接続もありますが、アンプと有線接続です。なので音質良いです。

スマホなどからスピーカーに出力したい場合は、TEACのアンプAI301DAにBluetoothで接続します。コーデックはSBC、AAC、aptXになります。

今回、自分のスマホはLDACだったので力が発揮できず、レコードのほうが音は全然良かったですね。

スピーカーはJBL 4312M2です。小型だけどパワーがあり音量が出せます。

低音もかなり出ます。部屋は防音仕様なので音楽を聴くのにうってつけです。

スピーカーケーブルは棚の壁の中に収納されていて、表には出てきません。いったい棚の壁の中がどうなってるのか、少し気になりました。

これらが全ての客室に配備されてると考えると、K5のオーディオへの力の入れ方が伝わってきます。

久々に聴くレコードは片面の時間感覚が良いなと思いました。レコードはだいたい片面25分くらいで終わるじゃないですか。その度に盤を変えたりする動作をすることがいいアクセントになります。25分はちょうどポモドーロ・テクニックの時間とマッチします。

ただ、レコードは途中からスピーカーが片側からしか音が出なくなり、その原因は不明でした。

部屋に置いてあったレコードは全部で13枚。そのセレクトのチョイスに唸らされました。

きっと昔のソウルやジャズが多いんでしょ?、と高をくくっていたら大間違い。近年の電子音響など知らないものばかり。知ってるアーティストは、ペンギン・カフェ・オーケストラとパット・メセニーくらいでした。

その中で最も気に入ったのは、大きめの写真でフィーチャーしたMoons – Thinking Out Land。ブラジルの2020年発表でK5の雰囲気にジャストフィットする気だるい音響のヴォーカルものです。

あんまり紹介してしまうとネタばらしになりそうなので控えめにしますが、他にも以下の作品などが気に入りました。

全般的にチルアウトっぽいものやドローン系が多くて、それがまたよくK5にマッチするんですよね。

部屋に置いてあるレコードの予想外にセレクトが良くて、音楽的にも影響を受けてしまいました。後日、6作品くらいBandcampなどで音源を購入しました。

ソファに座って、レコードを聴いてるだけで極上の逃避感が味わえます。

音楽ばかりに精を出していたので、逆に読書は進まなかったですね。

デスクの背後に飾られているのはClaesson Koivisto Runeです。

なぜClaesson Koivisto Runeが分かったかというと、FACIEMという作品集がソファ横に置かれていたからですね。

こんな感じでClaesson Koivisto RuneのFACIEMが置かれてました。上にあるのは柳 宗悦「手仕事の日本」です。

ランプは無線のUSB充電タイプで、途中で切れてしまいましたので、自分で充電しました。

窓からの景色です。目の前の建物は東京証券取引所です。

証券取引所なんて普段拝むことないので、ある意味、見ものです。

窓にもランプが置いてあります。細部まで凝っています。

入口のドアの横にはグラス類があります。

ミネラルウォーターは瓶タイプで冷蔵庫にもあと2本はっています。

Switch Coffeeのコーヒーも良さそうですけど、紅茶派の自分としては、Bar Aoの特製紅茶が気に入りました。

Good BreakとBefore Sleep、ネーミングもさることながら、味わいも独特で非常に良き!でした。

冷蔵庫の中身です。

こちらはミネラルウォーター以外は有料ですね。炭酸水も有料です。

バスルームに入ってみます。

正面が洗面台、左側がトイレ、右側がシャワールーム、になります。

シャワールームはかなり広いです。

シャワーのみで、バスタブはありません。

アメニティはNatural Foundationです。

バスタブはありませんが、レインシャワーあり!さすがです。

天井も木材が敷き詰められていた、デザイン性の高さを感じます。


夜はB1階のビアホール「B(ビー)by Brooklyn Brewery」でタコスの3種盛り合わせをいただきました。

ビアホールというから、パブみたいなわちゃわちゃした空間なのかなと思いきや、意外とムーディで大人な感じでした。照明暗めです。

BGMはクラブミュージックが流れててイケてますし、DJブースがあってパーティも出来そうだなという感じです。

タコス以外にもケサディーニャをいただきました。メキシカンな品揃えですね。

次に、1階のBar 青淵Aoでモクテル(ノンアルコール・カクテル)を飲みました。

ダウナー系のしっとりしたBarかと思いきや、シティポップみたいな音楽が流れる意外と開放的な空間でした。

Bar 青淵Aoはメニューが一冊の本になっていて、カクテル一杯ごとに見開き1ページ使用した詳細な説明とストーリーがあって、読んでるだけで面白い感じです。

昨今はすっかりアルコール飲まなくなってしまいましたが、少し前なら歓喜していたでしょう。

モクテルは十分美味しかったので、もう一杯追加で注文しました。

最近ノンアルを飲んでて思うのは、フレッシュで爽やかなのはたくさんあるけど、マティーニみたいにヘヴィで重めなノンアルのカクテルってないのかなーと。

飲んだことないけどノンアルコールジンってどんな味なんでしょうね。

朝食は1FのCAVEMANでいただきます。

昨今はグルテンフリー志向なので小麦が含まれないほうが良い旨を伝えたら、サワード抜きのサラダ多めのメニューにしてくれました。

朝食の続きです。

ソーセージは肉厚でフォークとナイフを使ってちょうどいい感じ。

人参などもフォークとナイフを使ってちょうどいい感じでした。

見かけより量もあるし、ちゃんとした料理という感じで、満足度高かったです。


K5は周囲の喧騒とは無縁で静かで耽美的な世界が広がっているという感想でした。

最近はホテルで過ごすのは読書に励むことが多いのですが、K5ではレコードの選曲と部屋の内装がマッチしすぎていて、音楽を聴くことに時間を費やしました。そしてそれがとても良かったです。部屋でソファでくつろぎながら音楽を聴いてると現実からの逃避行が加速します。

もちろん音楽だけではなくて、統一された世界観もそうだし、一つ一つのクオリティが高いし、感性が高い人にはまるスモールラグジュアリーなホテルになっています。

あと、実はスタッフのホスピタリティが完璧で、皆さんとても親切で的確。ハード面が良くても接客で不快感が、、、などは一切ありませんでした。これは特筆すべきことで、大きくないから行き届くという面があるにしてもここまでの接客ができるところはそうないように思いました。

以上。では。

<参考> Booking.com の部屋の表記について

Booking.comの表記 K5の表記備考
スタジオStudio21㎡
スタンダードスタジオK5 Room38㎡
クイーンスタジオJunior Suite43㎡ 、バスタブ有
スイートK5 Loft80㎡ 、バスタブ有、天井高4.5m
クイーンスタジオStudio Loft Floor21㎡、天井高4.5m
スーペリアスタジオK5 Room Loft Floor38㎡、天井高4.5m
ジュニアスイートJunior Suite Loft Floor43㎡、バスタブ有、天井高4.5m