西新宿の初台にある東京オペラシティ アートギャラリーで開催していたカミーユ・アンロの展覧会に行ってきました。
「カミーユ・アンロ|蛇を踏む」
期間:2019年10月16日[水]─ 12月15日[日]
https://www.operacity.jp/ag/exh226/
会場:東京オペラシティ アートギャラリー[3Fギャラリー1, 2]
例によって予備知識が全くないので、どんな作風なのか、さっぱり見当つきません。
京王線の初台駅からオペラシティは直結です。初台駅からエスカレータを使用して、スムーズに、4階の会場に到着します。
入場すると、まずは植物の展示です。いきなり面食らいましたね。初見の作家なので、どこが楽しむポイントか分からない。しばらくフリーズしてました。
これは草月流の生け花による「革命家でありながら、花を愛することは可能か」というシリーズの作品。各作品ごとに、引用の書籍が引用されています。ルソーとかユングとかバロウズとかです。
最初は面食らいましたが、いくつかの作品を少し眺めていると、徐々に面白くなってきました。書籍の引用が面白いと思ったのは皮切りで、次第に奇怪な花の造形に目を奪われるようになりました。
現実には存在しない異形の花は刺激的でした。展覧会全般を通して、こちらの生け花の作品が一番見どころがあった展示となりました。
ところで、最近の美術館は写真OKのところが多くなりました。SNSの影響なのでしょうけど、嬉しいですね。
生け花の次は絵画の部屋。これも良かったですね。
シンプルだけどハッとする感じ。線で構成されている抽象的な作風の絵が気に入りました。
その次の青い空間の部屋は、この展覧会の目玉的作品のようでしたが、私的にはいまいちピンとこなかった。
そして、「偉大なる疲労」という撮影禁止の映像作品。スミソニアン博物館の資料をもとにした13分程度の映像。異様な迫力があって楽しめました。モニタ内でウィンドウが次々と現れるところとか、どういうふうに作成してるのかなと興味深かったです。
というわけで、カミーユ・アンロの展覧会、楽しかったです。客もそこそこ入ってました。
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オペラシティ アートギャラリーに来たら楽しみにしているのが「プロジェクトN」。若手作家の絵画作品を紹介するシリーズです。
今回は山田七菜子という作家が展示されてました。
project N 77
https://www.operacity.jp/ag/exh228.php
山田七菜子 YAMADA Nanako
2019.10.16[水] ─ 12.15[日]
山田七菜子も初見の作家です。絵画は初見の作家でもだいたい楽しみどころが分かりますよね。面白かったです。
最も気に入ったのは、最後の方に飾られていたこちらの作品。実物はサイズも大きいので迫力ありました。
こちらの素描的なのも良かったです。
作品を見ていて、まだまだ未完成な作風というか、これからもっと高まっていくのではないか、これからが気になる作家だなと思いました。
あと、作家の紹介文にあった「 現実と自己の内面との軋轢から20代で精神的な危機を体験した 」という文章が強烈なパンチラインでした。現実と自己の内面との軋轢・・・精神的な危機を体験・・・すごい文章!物は言いようですね。どこかで私も使うことを決心。
オペラシティ アートギャラリーの次はひとつ上のフロアにあるICCにて、北斎のデジタル展示を見てきました。
「Digital×北斎【序章】~先進テクノロジーで見えた170年目の真実~」
https://www.ntt-east.co.jp/pr/hokusai.html
開催期間 2019年11月1日(金)~2020年3月1日(日)
北斎の作品を20億画素でスキャンしてデジタルデータを作成し、超高精細なレプリカを印刷するという企画です。なにしろ20億画素なので、和紙の質感までも再現できてしまいます。
デジタルデータを転送してディスプレイに直接映し出している作品もありました。最初、説明文読んだときに、全ての作品がディスプレイに展示されているのかと誤った解釈をしてしまし、すげー、これは紙そのものだと思ってましたが、違いました。展示されているのは基本的にレプリカの印刷品です。
北斎以外にもゴッホの作品などが展示されてました。
複製画といえば世界中の名画を原寸大で展示している徳島県の大塚国際美術館に行ってみたいんですよね。アクセスが不便なので、未訪だけど、今度それ目当てで行こうかな。なんといっても、原寸大というのが魅力です。
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オペラシティの次は、せっかく初台に来ているので、fuzkueというカフェで休憩することに。とはいえ、オペラシティで時間を贅沢に使ったので、すっかり陽が落ちて夜の時間。どちらかというと休憩というより晩餐の時間帯でした。
fuzkueはブックカフェという表現が近いのでしょうか。基本的に会話禁止で、静かに本を読んだり考えごとをしたりぼんやりとするのに最適な店です。
BGMのセンスも良く、音響系(死語!)のようなアンビエントが流れています。
私はオーバン14年というスコッチのハイボールやロックを頼み、つまみにおばんざいの盛り合わせを注文。普段はウイスキーなんぞほとんど飲まない私ですが、fuzkueに来ると強めの蒸留酒が飲みたくなるんですよね。そういう雰囲気というか・・・。
今回初めて知ったのは、fuzkueは下北沢に2号店をオープン予定みたいですね。私の住まいからは下北沢のほうが近いので楽しみです。
スマホをiPhone(香港版)からPixel 4 XLに変更してシャッター音がするようになってしまって、店内や料理の写真が撮影しづらくなってしまって残念。
それではー。