訪問時期:2017年12月
リスボン観光初日はベレンを訪れた。ベレンはリスボンから市電で30分位の距離で、ジェロニモス修道院とベレンの塔という世界遺産がある。リスボン観光の定番中の定番だ。
ベレンはコメルシオ広場から15番の市電で向かう。ちなみに宿泊したホテルからコメルシオ広場までは徒歩3~4分くらい。とても立地のいいホテルで観光至便だった。リスボン観光はバイシャ・シアード周辺に宿泊するのはオススメです。
このトラムような15番の市電というか、トラムに乗ってベレンに向かう。15番はベレン行きで、観光客でいっぱい。たまたま2台連続で車両が来たので、後からやってきた空いてる車両に乗れた。座ってベレンまで行けてラッキーだった。
30分位乗車して、ベレンに到着。みんな降りるので迷わない。
ジェロニモス修道院
15番の市電で、終点ベレンで降りて道路を一本渡ると、そこはジェロニモス修道院。午前中から行列がすごい。
回廊(cloister)と教会の2種類の行列がある。回廊のほうが行列が長い。まずは回廊の行列に1時間ほど並んで入場。待ちくたびれました。
場所にもよるが、行列の割には、人は多くない。入場制限してるからだろう。おかげでゆっくりと建築を鑑賞できる。
ここは入口付近だったかな?ちょっと多めの人。回廊は派手な造りはないし、意外と小さいけど、歴史の重みを感じる。満足度は高く訪れて良かったと思う。Wikipediaによると↓とのことです。
食堂。腰壁の模様が素敵ですね。
美しい彫刻や装飾が回廊を彩ります。彫刻は犬のようにも見えたけど、ライオンのようです。
2階に登ってきた。天候が良くなく、曇り空だったのは少し残念。青空で陽光が差し込む回廊はさぞかし美しいことでしょう。
2階は1階とはまた意匠が異なっており楽しめる。
アーチの造形が美しい。回廊の空間は人を敬虔な気持ちにさせます。
続いて隣のサンタ・マリア教会へ。
入場料はないが、サンタ・マリア教会へも行列があり、30分ほど並んだ。教会の入場時にはちょうどミサが行われてる時間で、しばらく内側への立入禁止だった。
で、この教会、かなり美しい。威厳があって気高いというか、全体の質感が美しいの一言。これはリアルで見ないと伝わらないだろう。
教会内にはヴァスコ・ダ・ガマの棺があります。反対側にはルイス・デ・カモンイスの棺もあります。
発見のモニュメント
ジェロニモス修道院から徒歩5分くらい。テージョ川に面しているのが、発見のモニュメント。
発見のモニュメントは遠くからも見えるので迷うことはない。ジェロニモス修道院から見える方角に向かって歩いていけば良い。途中、線路があり向こう側へ渡れないかもと思うが、地下通路が用意されてるので安心だ。
これが発見のモニュメント。エンリケ航海王子を先頭にヴァスコ・ダ・ガマや日本にやって来たフランシスコ・ザビエルがいる。
発見のモニュメントの隣にはセルフィースポットっぽいLOVEのオブジェ。でも、あまりセルフィー見かけなかったかな。アジアほど盛んでないのか、セルフィー熱が下がってきたのか、たまたまなのか。自撮り棒の人も少なかった。
モニュメントの反対側にも大航海時代を記念した歴史上の人物がズラリ。モニュメントの屋上に登れるらしいが、クローズしてました。
発見のモニュメントから伸びるテージョ川沿岸の気持ちのいい道。ジェロニモス修道院を見学中に一雨降って天候が回復したので清々しい。これから奥に見えるベレンの塔まで徒歩で向かうところ。
ベレンの塔
発見のモニュメントからベレンの塔までは10分位。直線で行けるかと思いきや、迂回する必要があるのがやや面倒。
ベレンの塔に到着。さすがに疲労してきた。またもや行列だったので、並ぶ前に塔の向こう側に有料トイレに行く。
逆側から見たベレンの塔。造形が美しい。
塔から欄干が伸びていて行列ができている。人数はさほど多くないけど、この行列が全然進まない。20分位全く動かないときもあれば、10メートルくらい一気に進むときもあったりして、1時間くらい待たされた。これは結構キツいですね。潮が満ちていて波が降りかかる時もあったし。
一体何なんだこの行列はと思っていたが、内部に入ったらその理由が理解できた。
ちなみに入場料は6ユーロ、現金のみです。
ベレンの塔に入場したら、まず塔の屋上まで登る。この狭い螺旋階段を昇り降りするのだが、狭くてすれ違いが難しいため(慎重に動けばすれ違いもできるけど片方は止まってないと厳しい)、上りの時間と下りの時間にわけられている。その時間が2分30秒ごと。アディショナルタイムが30秒。だから混雑しているのだ。
上りと下りの時間は、信号のように矢印によって示される。緑色がGO、赤色がSTOPだ。写真は上りOK、残り57秒という意味だ。
時間内に登りきれなかったり、逆から来てしまった場合は途中の階に避難する。また信号が変わるのを待つ。こんなんだから入場の行列が進まないわけです。
屋上から下界を見下ろす図。欄干の行列が見える。
屋上から発見のモニュメントや4月25日橋を見渡す。
屋上から降るときもまた大変。
1階?にある砲台。テージョ川での迎撃態勢整ってます。
地下は水牢となっていて、潮の加減で水が牢内に流れ込んでくるように設計されているとか、、、恐ろしいですね。
というわけで、ベレンの塔の観光はなかなか大変で、大きさの割に2時間くらいかかってしまったけど、深く記憶に刻まれる場所でした。大変な分だけ思い出になりやすいということですかね。
MAAT
ベレンの塔を見終わったら既に16時頃だったが、MAATという美術館へ向かった。MAATまでは少し距離があるので、タクシーというか、UBERを利用した。
UBERって超便利だね!
すぐ迎えにきてくれて、ベレンの塔からMAATへ直行。おかげで時間が節約になった。リスボンは車体がたくさん見つかって、UBERがかなり便利そうでした。明朗会計で安心だし。
なお、MAATとはMuseum of Art, Architecture and Technologyの略です。建築とテクノロジーの美術館ということで、2016年10月にオープンしたそうです。リスボン市内でMAATの宣伝を見かけて、気になったので来てみました。
反対側で降車したため、入り口わからず、なんとなく進んでいくと屋上に出た。
テージョ川に面したMAATの入り口。
19時まで開館しているから余裕可と思いきや、大晦日はなんと17時クローズとのこと。おかげで30分位しか時間なかった。
展示物は、映像作品が中心でした。というか全て映像だった。
当然、全ては見れず、少しだけしか見れなかったけど、印象に残った作品は2つ。
・BILL FONTANA - SHADOW SOUNDINGS (2017)
最も広い空間(オーバルギャラリー)を専有していた作品。天井から様々角度で吊り下げられた6~7面のスクリーンに映像が流れ、ソファに寝っ転がりながら眺めるというもの。アンビエント的に鑑賞できた。映像自体はアンビエント的ではなく、無機質なものであったが、観光でヘトヘトに疲れた体にマッチした。
・Marilá Dardot - Diário (2015)
ブラジルのベロオリゾンテ出身の作家による四角形の部屋の3面に投影された映像作品。どれも同じ壁が写っているように見えるが、時折人が登場し、文字を書いていく。その文字は徐々に薄くなり次第に消えていく。そしてまた人が現れてという作品。3つのスクリーンで時間軸が異なるため、コントラストが楽しめる。1時間58分のループ作品みたいです、こちらのVimeoで見れますが、マルチスクリーンでないと面白さは減少と思われる。
時間がないし、疲労もあったので、全然満足に見れなかったので、次の機会は時間をかけてゆっくり見たいと思いました。
パステイス・デ・ベレン
MAATからは徒歩でエッグタルトの超有名店、パステイス・デ・ベレンを訪れた。
夕日に染まるテージョ川。パステイス・デ・ベレンへはテージョ川に沿って歩き、ベレン駅を通過する。
途中のカフェテリアで小休憩。
ベレン駅の高架を徒歩で通過。列車のグラフィティが激しい。古き良きニューヨークみたい。
パステイス・デ・ベレンの店前の様子。夜でも賑わっているが、朝トラムで通りかかった際に見たときはもっと凄い人だかりだった。ベレンというか、エッグタルトといえばこの店と相場が決まってるらしい。ガイドブックにはポルトガルで一番美味しいエッグタルトを食べたいならここで、みたいに書かれていた。
エッグタルトはポルトガルではパステル・デ・ナタと言うそうです。通称ナタ。
並んでまで買うのもなあ、と思ったが、観光地だから観光客っぽく振る舞おうと思い、並んで購入した。この写真は購入後に撮ったので行列が少ないが、購入時は2倍くらい行列はあった。でもテンポ良く進むので、体感的にはそんなに待たない。
エッグタルトの写真は撮れなかったので、パステイス・デ・ベレンのWebサイトより拝借。でも実際この通りの品物です。
購入したエッグタルトは店の前の路上でみんな食べているので、私もそうしてみました。それで実際に食べてみた感想は、
こんなに美味しかったのか!!エッグタルト!!!
温かくパリパリの皮とサクサクの食感とカスタード。エッグタルトってこんなに美味かったのかと衝撃だった。1個だけストリートで食べるつもりが続けてもう一つ食べてしまった。観光客向けの店で味はそんなでもないんだろうなとか想像してたけど全然違いました。
ベレンを観光したら1日がかりになってしまった。半日くらいで廻れるかなとは思ったが、無理だった。屈指の観光地だから当たり前か、観光客はほとんどが欧州の白人層という感じだった。アジア系はほとんど見ず、たまに日本人がいる程度。観光地でよく見かける中国人を全く見かけないというのも驚いた。中国よりは、むしろ日本人のほうに人気があるんだなと。
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