訪問時期:2023年12月
前回2023年5月の訪問時にデポ・ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン、エラスムス橋、マルクトハルといったロッテルダム観光をしてますが、回れなかった分を今回続きで見てきました。
オランダのガイドブックを見てもアムステルダムばかり紹介されていてロッテルダムについてのページが少ないのが通例ですが、第2の都市だけあって魅力的で奥深いのがロッテルダムです。
ストリートアート ミュージアム
ロッテルダムにはセントラル駅近くにチャイナタウンがあって、その周辺は地区一帯がストリートアート美術館となっています。美術館といっても建物があるわけではなく、屋外の壁にストリートアートがある一帯が存在するというわけです。
駅からチャイナタウンの方向へ歩いているといきなり遭遇するのがこちらの作品。JDL STREETART – PORTRAIT WINNEです。
そしてASTRO – SYMMETRIC SQUARE。アムステルダムのSTRAATでも鮮烈な印象を残したASTROの壁画が目に飛び込んできます。主役級の作品の登場でテンションがあがります。めっちゃ良いです。最高!ロッテルダム最高!
Onesto – Sobe e Desce。交差点の角にはマルクトハルの内部アートを手掛けたアート集団MothershipによるWest-Kruiskade paalという標識の作品があったのですが、見落としました。後で公式サイトを見て気づきました。
ここからは作品を矢継ぎ早に紹介していきます。
Anne-Mercedes Langhorst – De Theepot
トリックアートみたいです。
などなど、他にも作品はありましたし、見れなかった作品などもありました。
ストリートアートミュージアムはロッテルダムのマストスポットの一つと言えると断言します!
クンストハル美術館
デポ・ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲンなどがあるミュージアム公園の一角にあるのがクンストハル美術館です。常設展示はなく企画展のみということで、いうなれば現代美術館みたいなものですね。ロッテルダム現代美術館として捉えると理解しやすいと思います。
クンストハルの外観です。トラムに乗って近くの停留所から大通り沿いに歩いてきました。後で路線図を見たらすぐ近くの停留所までトラムが運行していました。
クンストハルの入口は公園側にあります。特に予約してなくても普通に行列に少し並べば入れました。
訪問した日の企画展の目玉はAI WEIWEIでした。中国の現代美術家ですね。しかしながら、何といってもRefik Anadolの展示に強い衝撃を受けました。
Refik Anadolの作品はデジタルアートで静止画ではなく、パターンが動きます。動画でないと良さが伝わらないんで、ぜひ下の動画を再生してみて下さい。
こんなような動きで各作品が展開されています。
久々に凄いものを見たという印象を受けました。展示室に入室したファーストインパクトから固まってしまいました。
四方を壁に囲まれた正方形の部屋で、全面に映し出される部屋のインスタレーションもあって楽しめましたが、解像度の高さを鑑みると、額縁内の作品のほうが驚異的に思えました。
リンク > REFIK ANADOL LIVING PAINTINGS: NATURE
AI WEIWEIの企画展 「IN SEARCH OF HUMANITY」は、独房に閉じ込められる作品が印象的でした。何をするにも監視され、自由が奪われます。ストレスと閉塞が伝わってきました。
右側のいくつもある長方形の箱の中を覗き込むようにして、内部を観察します。AI WEIWEIが看守に常に監視されています。また、実際の大きさの部屋に入ってその気分を体験することもできます。
リンク > AI WEIWEI – IN SEARCH OF HUMANITY
ちなみにオランダの美術館はカバンなどはコインロッカーに預けないといけないのですが、1ユーロの硬貨が必要です。使用後は返却されます。1ユーロ硬貨の手持ちがない!という私みたいな人のために、トークンがコインロッカーの周囲には用意されています。わざわざ1ユーロに両替する必要はありません。お気をつけ。
Google Mapだとクンストハルはロッテルダム芸術ホールという名称になっています。直訳で間違ってないんでしょうけど、紛らわしくて混乱しますね。
デポに少しだけ立ち寄ってお土産を購入
せっかくミュージアム公園に来たので、クンストハルのそばのデポ・ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲンに立ち寄ってみました。
クンストハルからは2~3分も歩けば着くでしょうか。相変わらずインパクトが弩級のデポです。
展示は前回見たのでパスして、1Fのショップのみ鑑賞。買いそびれたデポの建築の形状のオリジナルカップを購入したのですが、前回はなかったカップ用の皿が売ってました。これがまた良いデザインでカップとのマッチングで映えるのですけど、置き場所に困るので、購入はカップのみにしました。
ユーロマストで凍えそうになる
デポを出てからは、ミュージアム公園を抜けて、一駅だけですが雨が強くなってきたのでトラムに乗って、ユーロマストで降りました。
ユーロマストです。展望台までのチケットと、更にその上まで回転エレベーターで上昇するチケットの2種類がありました。もちろんその上まで回転エレベーターで上昇するチケットを購入しました。
展望台からの景色は素晴らしかったです。冬のオランダの灰色の空はとても良いですね。ロッテルダムの美しさが伝わってきて、ユーロマストに行って本当に良かったと思いました。
展望台の上まで上昇する回転エレベータの待ち時間です。このとき強風が凄くて、寒すぎて本気で凍えそうになりました。耐えるのに必死の時間帯でした。
回転エレベーターは1回で7分かかるうえに、そんなに乗れないので、待ち時間は数十分くらいあったんじゃないでしょうか。360度吹きさらしの状況で、角度によっては風がない場所もあって、何とかギリギリ耐えられました。エベレストのような登山はこれの何十倍も辛いんだろうなと考えると、登山家に敬意を評したくなりました。
回転エレベーターから撮った風景です。
乗る前までは凍えるほど寒かったですが、乗ってしまえば暖かくで快適でした。上昇時にはダンスミュージックとイルミネーションで盛り上げてくれて、気分が高揚するのですが、実際の風景自体はそこまででもないかなという印象です。まず自分がどれくらい高い位置にいるのか乗っていると分かりにくいですし、風景がガラス越しなので、解像度が少し落ちるかなという感じでした。
並ばないで乗れるなら良いけど、辛い思いをして並んでまでというものではないですね。
すっかり暗くなった帰り際のユーロマストです。思い出深いスポットとなりました。
ちなみにユーロマストは世界大タワー連盟のメンバーです。東京タワーもメンバーです。世界大タワー連盟のページを見てると行ったことのあるタワーが結構あるなと思いました。世界の大きなタワーを見るのは楽しいですね。
デルフスハーヴェン
デルフスハーヴェンは古い建築が残る地区で、斬新な建築が多いロッテルダムでは比較的珍しい場所です。
低層の古い住宅と川が流れて、古き良き時代を彷彿させます。
風車もあったりします。
デルフスハーヴェンは趣はあるんですが、正直言ってこの路線だったらアムステルダムで十分かなという感じがしました。あまり期待しないで行ったら良いのかもしれませんが、わざわざ行くほどでもないかなという感じです。
なのでデルフスハーヴェンは長居はしませんでした。雨も強かったですし(それが一番の理由だったかも)。
ウィッテ・デ・ウィト通り
宿泊したホテルでもおススメされていたウィッテ・デ・ウィト通り(Witte de Withstraat)は、ストリートアートが盛んで、夜はエキサイティングな通りだということです。
WITTEの文字が宙に浮いてます。夜だときっと光ったりするんでしょうね。
通りには飲食店が多く、明らかに夜に盛り上がりそうな気配があります。
ウィッテ・デ・ウィト通りのストリートアートの数々です。チャイナタウンのストリートアートミュージアムほどではないけどいろいろありました。
#Wunderbarです。外観が面白くて目に映りましたが、中身も面白いバーのようです。
アートギャラリーのDe Galerie Rotterdamです。ここは見ごたえのあるギャラリーでしたね。展示の中ではMerette Uiterwaal「Untitled (Pink), 2023, 1/7」という作品が気に入りました。
その他
夜のロッテルダムのラインバーン商店街付近の光景です。セントラル駅からも近いです。繁華街なのでにぎわってますが、アムステルダムほどの賑わいではなく、適度な感じでした。
同じく商店街付近の日中の様子です。
最後に、チャイナタウン近くにあった、鮮烈な印象を残したマンションみたいな建物です。ものすごいカッコいいデザインで、ロッテルダムのファンになりますね。
これでロッテルダムも結構回ったかなと思ったのですが、NYタイムズの36 HOURS ROTTERDAMを見るとまだまだいろいろありますね。またロッテルダムに行きたくなってきました。アムステルダムは良いのですけど、観光客が多すぎて京都みたいに混雑してるし、物価(特にホテル代!)が高いんですよね。ロッテルダムは先のNYタイムズの特集に書いてある通りアーバンクールな魅力を放っていて、物価も抑えめ(特にホテル代!)なので、オランダのリピーターにはおススメの街です。