深圳で鑑賞したteamLabの展覧会「teamLab: Dance! Art Exihibition, Learn & Play! Future Park」は面白かった。一番の特色は、撮影自由ということで、みんなが写真を撮りまくっていたこと。それもセルフィーしまくっていたことだ。撮影禁止かつ静かに鑑賞するという美術展の定義を刷新していた。つまり、セルフィースポットとして集客をしている展覧会ということだった。

前項で述べた通り、ザOCTハーバーの一画で展覧会は開催されている。この展覧会を見に深圳を訪れたというわけではないが、あまり行きたい観光スポットもなかったので、行ってみたという感じだ。

チケットブース。大きなQRコードが目立つ。深圳ならではのWeChatペイでの支払いが可能なようだが、私は銀聯カードで支払いをした。199元。日本円に換算すると3200円くらい、かなり高価な部類の展覧会だ。

入口はこちら。行列用の通路がたくさんあったが、ほとんど並ばずにすんなり入場できた。

入場チケットにもQRコード。かざして入場するのかと思いきや、普通に半券にちぎって入場した。

入場すると、最初の展示は「Forest of Resonating Lamps – One Stroke」という作品。鏡張りの部屋に天井から無数のランプが吊り下げられた幻想的な作品である。が、しかし、、

みんな写真撮りまくってるのである。撮影大歓迎の展覧会なので、遠慮は全くない。セルフィーをしてるような人たちは若い人が多い印象。

どの角度を見渡してもみんな写真に夢中。展覧会というよりセルフィースポットとして注目を集めているような気がしなくない。

次の部屋へ行くと、今度は子供たちと巨大なボールが戯れていた。光のボールでオーケストラ / Light Ball Orchestraという作品で、音と連動するようだったが、おそらくほとんどの人が気にしていないと思われた。カラフルなボールとの戯れは外から見てるだけでも和むし、子供たちも楽しいと思う。

同じ部屋にあった「お絵かきタウン / Sketch Town」という作品。自分が書いたスケッチをスキャンしてスクリーン上に移すという作品だ。

ファミリー層から若い人たちまで幅広い層に受けていた。セルフィースポットとしてだけはなく、親子で楽しめるファミリー向けの展覧会という点でも集客している。基本的にこの2つが大きなポイントだと思う。セルフィースポット、ファミリーで楽しめる。

同じ部屋にあったのは「天才ケンケンパ / Hopscotch for Geniuses」という作品。プロジェクターで写した水面を渡っていくというインタラクティブな作品。

〇印や△印に足を乗せて水面を渡る。アトラクションとしても面白いが、すべてプロジェクターで写したデジタル画像といである。ちゃんと人の動きと連動して画面がアクションする。よく出来ているなと思った。

その次の部屋は「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして衝突して咲いていく / Crows are Chased and the Chasing Crows are Destined to be Chased as well, Blossoming on Collision – Light in Space」という4分20秒のフィルム作品。360度移した画像が高速で動く、浮遊感あふれるスペーシーな作品。体感型の映像でこれは割と大人向け。上映時間が物語っている。

上の作品を抜けた後次の部屋へ進む廊下だけど、ダークな回廊という感じで気に入ったので撮影。ここから先は屋外の仮設スペースから卵型の建物の内部に入るようだ。

方向案内。写真とビデオ大歓迎という案内。そしてシェアしてくれと。SNSをターゲットにおいた確信犯的な展覧会である。

「花と人、コントロールできないけれども、共に生きるFlowers and People, Cannot be Controlled but Live Together – A Whole Year per Hour」という作品。180度花の画像に囲まれる部屋なのだが、もちろんセルフィー大会が繰り広げられていた。

花の画像は静止画ではなく、ひらひら舞うような動きがある。また花も時間がたつと変わる。花を見てるだけでも飽きない部屋だった。

そして、「冷たい生命 / Cold Life」という作品。

木の根元のようなのが派生してくような映像で、上映時間は7分15秒。

階段を登って次の部屋行くのだが、建物の壁にお絵かきされたような魚が舞っている。実際は動いています。

これは「お絵かき水族館 / Sketch Aquarium」。ファミリー向けの作品で、魚をお絵かきして、スクリーンに映すというもの。子供たちがたくさん描いていた。

これは「小人が住まうテーブル/ A Table where Little People Live 」という作品。天井から投射したプロジェクターで、料理のようなモチーフと天気の絵が、身体が触れることによって動く。投射されたデジタル画像に身体が触れると画像が反応するという作品が多いのがこの展覧会の特徴。

これは「まだ かみさまが いたるところにいたころの ものがたり /Story of the Time when Gods were Everywhere」という作品。

上部から降ってくる字、梵字のような図形など、に触れると字が変化して動き出すというもの。次はどんな動きをするのだろうかと、期待感が病み付きにさせる。面白かった。

そして「Light Sculputue」という作品。WEBでは「クリスタルユニバース / Crystal Universe」と紹介されていた。作品名がよく分からないが、スマホと連動させる仕組みがあるほうがどちらかなのだろうか。なんとなくクリスタルユニバースが本当の名前っぽい。単なる私の勘違いかも。いずれにしろ個人的にはこの作品が一等賞だった。

天井から無数の光源付きの線が地面に向けて突き刺さっている。この眩いばかりの空間。

光の線に囲まれた通路を抜けると壁一面に光の線がある部屋に出る。その部屋でみんなセルフィーに夢中になっていた。

これはアップの写真。次々と変化する光の模様が美しくてつい見入ってしまった。

飽きない部屋だった。セルフィーとしても良いし、アート鑑賞としても良い。

幻想的な光景。写真で伝わるだろうか。横浜トリエンナーレあたりに出品すれば似合いそうだけど、出品しないのだろうか。

最後の部屋は「憑依する滝 / Universe of Water Particles」という作品。見た通り滝の映像です。ここでもみなさんセルフィーしてました。

展示が終わるとショップがあり、展覧会にちなんだデザインのスマホのケースなどを売っていた。さて、外は土砂降りの雨。入る時は猛烈な暑さだったのに、終わったときはこの荒れ模様。まるで山の天気みたいな急変模様。みんな外に出れなくてショップに溜まっていた。降りやまないので意を決して飛び出す。私も飛び出した。

開催期間は2017年7月8日~11月30日。まだまだやってるので、興味ある人はぜひどうぞ。高いけど面白いよ。場所は↓の隣。中国なのでGOOGLEマップが追い付いていない。

訪問時期:2017年7月